およそ200万本といわれる人の体毛のうち、毛髪は10〜15万本です。毛髪は永久に伸び続けるのではなく一定の寿命があり、ある時期がくると自然に脱落し、また新しい毛髪が生えるということが繰り返されます。
毛髪は頭皮より下の皮膚に隠れた部分を毛根部と呼び、外側部分を毛幹部といいます。毛根全体を包み込んで髪の毛をしっかりと支えているものを毛包と呼びます。毛包の深部は、毛乳頭と毛母細胞から構成されており、毛乳頭が、毛細血管から栄養素を取り入れて、毛髪の元となる毛母細胞へ供給します。栄養素を吸収した毛母細胞は、24時間常に活発な細胞分裂を繰り返し、分裂した細胞が角化(硬くなること)していく事によって、1日およそ0.3〜0.5mmずつ毛髪が作られていきます。そして、それが毛穴から頭皮へ向けておし上げられて、髪となるのです。
毛髪はもともと皮膚の一部が変化してできたものと言われています。髪の毛の99%が、爪や皮膚の角質層を形成するケラチン(毛髪タンパク質)※1で構成されているからです。しかし、毛髪の構成成分はその全てが同じというわけではありません。ケラチンという毛髪タンパク質に含まれている、アミノ酸※2の含有量はそれぞれに異なっているからです。タンパク質は通常20種類近いアミノ酸からできていますが毛髪も例外ではなく、分かっているだけでも18種類のアミノ酸が結合してできたものです。これらのアミノ酸が定まった順序で次々とつながり、ケラチンといわれる毛髪タンパク質となります。
※1 ケラチン
18種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質の総称。シスチン※3を約14〜18%も含むことを特徴としている。
※2 アミノ酸
タンパク質の構成単位。
※3 シスチン
毛髪には16%、皮膚には3%程度含まれているアミノ酸。このシスチンが毛髪に含まれる量が多いほど、毛は硬くて丈夫になり、強い弾力性を持つ。
毛髪は一定の期間を経ると、自然に抜け落ちます。そして、抜け落ちたところから、また新しい髪が生えてきます。この周期をヘアサイクルといって、『成長期』→『退行期』→『休止期』の段階を経ます。男性で約2年〜5年、女性で約4年〜6年で繰り返されています。髪は1本1本、ヘアサイクルが異なり、脱毛の時期も違うため、通常は一度にまとめて抜けることはありません。